第1章 音の生成と伝わりかた
音の生成と伝播
正弦波(波長・周波数・振動数・周期・振幅)
実験1 純音を聴いてみよう!見てみよう!
1.音の生成と伝播
音の伝わり方
音が伝わるためには「媒質」(ここでは空気)が必要です。
→真空だと音は伝わりません
↓
近くの空気が押され、「密な部分」ができます。
↓
「密な部分」が近くの空気を押し、「密な部分」が移動していきます。
↓
「密な部分」と「疎な部分」が交互に伝わっていきます。
→「疎密波」と呼びます
↓
耳に届いて、鼓膜を振動させ、音が聴こえます。
のりさんのパソコン物理(加藤徳善さん作成)
物理の授業用 電子黒板で使えるJAVAアプレット
波を起こそう(3)(縦波・横波)
縦波・横波
【ここがポイント!】
横波
①波の進行方向と媒質の振動方向が垂直
②個体のみに伝わる
………………………………………………………
縦波
①波の進行方向=媒質の振動方向→音波は縦波
②別名「疎密波」ともいう→媒質の「密」な部分と「疎」な部分ができ、伝わる
③個体、液体、気体いずれでも伝わる
④教科書の図では、縦波を「横波表示」している
横波と縦波の位相
にデモがあります。
2.正弦波(波長・周波数・振動数・周期・振幅)
のりさんのパソコン物理(加藤徳善さん作成)
物理の授業用 電子黒板で使えるJAVAアプレット
等速円運動・単振動・正弦波
波の重ねあわせ
ここはとっても大切!
音の「強さ」と「大きさ」は違うことに注意!
用語として使い分けよう。
「強さ」=音の物理的強さ、つまり音圧のこと。
「大きさ」=人が音を聞いた時の大きさ。(あとで出てくるよ)
下のグラフの縦軸は音の強さ(音圧)を表します。
赤い部分(一番強いところ)の値を「振幅」と呼びます。
↑
音圧
→距離
横軸の緑の部分は「波の1つの繰り返し」を表しています。
この長さ(距離)を「波長」といいます。(単位:m)
同じグラフで横軸を「時間」に変えてみます。
↑
音圧
→時間軸
この時間を「周期」(単位:秒)といいます。
1秒あたりに振動する回数を「周波数」(単位:Hz)といいます。
=「振動数」
周波数と音の高低の関係
振動数が多い → 周波数が高い → 高い音
振動数が少ない → 周波数が低い → 低い音
波形の振幅と音の強さの関係
振幅が大きい → 強い音
振幅が小さい → 弱い音
正弦波は以下の3つの要素が決まれば1つに決まる!
① 振動数(または周期)
② 振幅
③ 位相(どれだけ時間がずれているか)
波長と周波数の関係
音速340(m/秒)÷波長(m)=周波数(Hz)
【ちょっと練習問題】
①以下の音を途中から、強さを変えずに高くしたらどのようになるか続きをノートに書いてみましょう!
②高さを変えずに、強さを弱くしたらどのようになるでしょう?
②高さを低く、同時に強さを強くしたらどのようになるでしょう?
全部できたかな?
3. 実験1 純音を聴いてみよう!見てみよう!
ESynthというソフトで簡単に、様々な周波数の純音を作れます。(作成デモ)
ESynthは以下のページからダウンロードできます。興味のある人は家で使ってみましょう。
Windows Tool for Harmonic Analysis & Synthesis
http://www.phon.ucl.ac.uk/resource/sfs/esynth.htm
以下が作成した純音です。
それぞれの音をクリックして聞いてみましょう。
音の高さの違い、強さの違いが分かりますか?
聴覚検査では、1000Hzと4000Hzの純音が一番よく使われます。(聴き比べてみましょう)
低い 高い
600Hz 1000Hz 2000Hz 3000Hz 4000Hz
強い -10dB -10dB -10dB -10dB -10dB
-20dB -20dB -20dB -20dB -20dB
-30dB -30dB -30dB -30dB -30dB
弱い -40dB -40dB -40dB -40dB -40dB
【本日の課題】
問1
以下のサンプルの純音をwavesurferで開いて、周波数・周期を調べてみましょう。
音サンプル(以下をダウンロードして聴いて下さい)
純音1
純音2
純音3
問2
純音1と純音2との違いは?
問3
純音1と純音3との違いは?
以下の課題提出フォームに結果を書いて送って下さい。
件名は「音響学第1回」にして下さい。
実施日 ○年○月○日
実験1
名前・学籍番号
問1
純音1 周波数○Hz・周期○秒
純音2 周波数○Hz・周期○秒
純音3 周波数○Hz・周期○秒
問2
問3
ヒント!
周波数とは? 1秒あたりに振動する回数(単位Hz)
100分の1秒にある繰り返しの数(振動数)を調べて100倍してみよう!
0.01秒間の同じ波形の繰り返しの数×100=1秒間の振動数(周波数)
周期とは? 音が振動を繰り返すのにかかる時間(単位秒)
音声ファイルの開き方
①音声ファイルをダウンロードします。
【ファイルのダウンロードの仕方】
右クリック→対象をファイルに保存→名前をつけて保存→デスクトップに保存
注意! ファイルがどこにいったか分からなくならないように、ダウンロードしたファイルは、まずはデスクトップ
に保存しておきます。Wavesurferを使っての作業はフロッピーディスクから立ち上げて行わないこと、
途中で止まってしまうことがあります。
②スタート→すべてのプログラム→Wavesurferで立ち上げます。(学校のPCではデスクトップにショートカットがあります)
③File→Open(ファイルを開く)または、左から2番目の「黄色いフォルダー」のボタンを押します。
Open fileのウィンドウから、デスクトップにダウンロードしてあったそれぞれファイルを選択します。
右下の「開く」のボタンで確定します。
Choose Configurationの窓から、今回はWaveform(波形を表示します)を選び、「OK」のボタンでで確定します。
④PCモニターの右下の音量コントロール(スピーカーのマーク)が適切であることを確認します。
(つまり、再生の音が出るか?)
ボタンは左から順番に以下のようになっています。
①新規作成 (新規に録音する時に使います)
②ファイルを開く (すでにある音声ファイルを開く時に使います)
③印刷
④ボリュームコントロール
⑤切り取り
⑥コピー
⑦貼り付け
⑧もとに戻す
⑨ズームイン
⑩ズームアウト
⑪ファイル全体をウィンドウいっぱいに表示させる
⑫選択した部分をウィンドウいっぱいに表示
裏技! ファイルを開いた時にウィンドウいっぱいにファイルの内容がかたまって表示されないことがあります。
その時は、右上のウィンドウ最大化・最小化ボタン(赤い×の隣の四角が書いてあるもの)を何度か
押すとちゃんと表示されます。試してみましょう。
WavesurferのHPのマニュアル(英語です)
4.復習テスト
それでは、まとめのテストです!